神山町に神は棲むのか

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※写真はイメージです
 

 

 人口の半分以上が65歳以上の高齢者となっている自治体のことを限界集落というらしいですが、このような限界集落でなくとも、人口が減りゆく中どのようによそから人を呼んでくるか、というのは多くの自治体の共通の課題なのだと思います。

  なにぶん都市部に住んでいると、そういうのは一部の地方の話でしょ、という気がしてしまうのですが、先日日本全体で65歳以上が25%を超えたというニュースがあったとおり、限界集落化をひた走る、日本という国全体でも同じ課題を抱えているともいえるのです。

 

■生産人口、32年ぶり8000万人割れ 65歳以上25%超す 総務省調査/日本経済新聞

http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS1503L_V10C14A4MM8000/ 

 

 このような限界集落からその町を復活させた例として、石川県羽咋はくい)市の神子原(みこはら)地区の例は有名かと思います。辻野先生のブログにも詳細がありますが、羽咋市のスーパー公務員・高野さんがその地域の米を「神」つながりでローマ法王に献上してブランド米化したストーリーは、テレビや本でも取り上げられていました。

 

 ■ローマ法王に米を食べさせた男/Don't Worry, Be Happy 辻野晃一郎オフィシャルブログ

http://koichiro-tsujino.blogspot.jp/2014/06/blog-post_29.html

■神子原村/Don't Worry, Be Happy 辻野晃一郎オフィシャルブログ

http://koichiro-tsujino.blogspot.jp/2011/09/blog-post.html

 

  

 

 そして今、注目されているのが、徳島県神山町です。神山町徳島市内から車で40~50分の山間の町。ここも「神」だからといって、さすがにローマ法王にご飯のお代わりを贈ったわけではありません。今ここに、日本中からITベンチャーと、世界中からアーティストたちが徐々に集いだしているらしいのです。 

 ベンチャー企業を集めること自体はさまざまな自治体がやっていると思うのですが、アーティストも同時に呼ぶことで、自然や素朴さだけじゃない別の魅力を生み出すことができ、そこで更に人が集まるという好循環を生み出しています。

 町には例えば、週によって運営者が変わるレストラン、人気がありすぎて睡眠時間がほとんど取れないパン屋さん、人々が人生の転機になった本を納めている図書館、景色とのどかな雰囲気を楽しめる歯医者さんなどなど、魅力的な(ですよね?)スポットがどんどん増えているみたいなのです。

 ということで、今度この神山町を訪問してきます(ビジネススクールの仲間が企画してくれました)。そのために本とか記事とか読んでいま勉強中です。結果についてはまた報告しますね。

 

 

 

■野田邦弘(2013)「徳島県神山町 〜クリエイティブ人材を誘致する驚異の「創造的過疎」の地域づくり~」創造都市ネットワーク日本

http://ccn-j.net/activity/pdf/4b739e414df1ecbc6059c3f17564783d.pdf

■篠原匡(2012)「反常識、イケてる人が目指す過疎の町 奇跡のNPO、グリーンバレーの創造的軌跡(1)」日経ビジネスONLINE

http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20120705/234166/?rt=nocnt

■篠原匡(2014)「なぜ過疎の町に若者や起業家が集まるのか 奇跡を実現したグリーンバレーの大南理事長に聞く」日経ビジネスONLINE

http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20140227/260324/

■創造農村 Project1 徳島県神山町

http://creative-village.jp/project/project01.html

■イン神山

http://www.in-kamiyama.jp/

神山町役場

http://www.town.kamiyama.lg.jp/