国産SNSの凋落を「スマホのせい」で片付けるのはさすがに無理では?

ディー・エヌ・エー ミクシィ グリーほか 突然儲からなくなった会社何が起きたのか 少し前はあんなに羽振りがよかったのに(現代ビジネス)
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/37698

> グリーは、業績悪化に歯止めが利かない中で(右表)、今年に入って次々と〝戦線縮小〟に追い込まれている。
> 最近のディー・エヌ・エーは直近4四半期は連続して営業減益と、成長に陰りが見えている。右表をご覧いただければ、その〝落下ぶり〟が顕著に見て取れるだろう。


 国産SNSが苦しくなっているという記事。少し前はあんなに、って出版社に言われたくないよ、というのはさておき、中身もなんとなく適当なカンジでして。


> これまで利用者が携帯電話用ゲームで遊ぶ際には、(略)個人情報を入力、その上でサイト上からゲームを探さなければいけなかった。
> しかし、スマホ時代に突入すると、米アップルやグーグルのコンテンツ配信サービスから簡単にダウンロードできる新しい形のゲームが出てきた。
> すると、わずらわしい個人情報の入力も基本的には求められないので、手軽にゲームに入れる。


 別にDeNAGREEのサイトでゲームを探そうとするたびに個人情報を入力するわけじゃないでしょうに。そして(最初に)個人情報を入れるのは、SNS上のソーシャルゲームだからであり、そこを差し引いて議論するのもなんか乱暴ですよね。

 そして「スマホ時代」の勝者として語られているのがパズドラのガンホー


> 数字が物語る。ガンホーの今年7~9月期決算は、売上高が416億円で前年同期比でなんと813%の増加。営業利益はさらに驚異的で、前年同期比で1578%も急増したのだ。


 と、持ち上げるのだけど、DeNAGREEは前期比で利益の絶対値が落ちている、という話をしつつ、ガンホーはなぜか前年同期比で伸びていると。怪しいな、とおもって調べてみると、やはりガンホーの2Qの営業利益は265億円だったのだが、3Qはそこから「31億円も悪化して」234億円に。
 見方によってはDeNAGREEを評して述べられている「猛スピードで駆け上がった両社が、坂を下り始めた」と同じ状況にあるともいえるのではないでしょうか。
http://www.gungho.co.jp/ir/uploads/irs20131031.pdf


> もちろんグリー、ディー・エヌ・エー、ミクシィもスマホ・シフトを急いでいるが、復活できるかどうかは不透明だ。

 
 そしていつの間にか「スマホ・シフト」が遅れたために業績が悪化したことにされているmixi。なんだか無理やり議論の枠に当てはめようとしているような気がしてならないなあ。時代の変化に取り残された企業たち、というのが出版社にシンパシーを覚えさせるのかもしれませんが。
 しかしmixiのスマホシフトってなんなんだろう?


> かつてはミクシィのヘビーユーザーだったという上武大学田中秀臣教授が言う。「ミクシィ上での友達が50人ほどいましたが、最近見たらそのうち1人以外はもうミクシィから〝撤退〟していた。(後略)」


 このヘビーユーザー氏がmixiを撤退した理由が語られないのはなぜなんだろう。もしかしたら、友人が50人のひとが、ヘビーユーザーの代表として登場するようなところにmixiの問題があったのかもしれませんね(いや、友人が仮に1人でもすごくヘビーに使っていた、ということはありえるけども)。
 あ、みなでこの人にマイミク申請したら面白いかも(笑)。