「最も重要な隣国」こと韓国

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 外務省のWebサイトで、韓国についての説明文が「我が国と、自由と民主主義、市場経済等の基本的価値を共有する重要な隣国」から、「我が国にとって最も重要な隣国」に変更したと主に韓国で話題になっていたと。産経記者の軟禁などを見るに、どうやら基本的価値を共有していなかったと外務省が判断したことが背景にあると見られています。

 でも、ある意味「重要な隣国」が「最も重要な隣国」になったのですがら、ある意味扱いが上がったとも言えますよね、一位集団から、単独一位にと。最も重要なことに、理由などは無いのですと。じゃあ隣国ってどこのことなんだ、というのはありますが、中・露・北・韓あたりかな。4か国中一位と。

 この外務省Webサイトの説明文、他の(アジアの)国についてはなんて書いてあるのか気になったので調べてみました。

 どうやら同じフォーマットに基づかず書いているようで比較がなかなかしにくいのですが、東アジアを除くアジア諸国のほとんどで「友好」「良好」という表現がされていました。中でもフィリピンが「極めて良好」と書かれていたのが印象的でしたが、これは実際に他のアジア諸国よりも良好なのか、はたまた書いた人が盛っただけなのか、どうなのでしょうか。

 そして比べてみてもやはり「最も重要」という表現は他にない特別なものであり、韓国も文句言わなくても、と思わなくもないわけです(ちなみに米国については「強固な同盟関係にある。」とのことです)。

 尚、韓国外務省の日本についてのページに何が書いてあるかと見てみたのですが、貿易額や要人の訪問歴が書いてあるだけで、定性的な説明文はありませんでした。うむむ。つまらぬ。


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■「最も重要」
・韓国「韓国は,我が国にとって最も重要な隣国であり,近年,両国の関係は,一層の深みと広がりを見せている。」

■「極めて良好」
フィリピン「活発な貿易、投資、経済協力関係を背景に、両国関係は極めて良好。」

■「友好/良好」
・モンゴル「日・モンゴル間の交流,協力関係は順調に進展。」
・タ  イ「日タイ両国は600年にわたる交流の歴史を持ち,伝統的に友好関係を維持している。」
・ラ オ ス「日ラオス間に特に懸案はなく,従来より良好な関係。」
・マレーシア「緊密な経済関係、活発な文化・留学生交流に支えられ、二国間関係は全般的に良好。」
シンガポール「現在、政治的に懸案事項は存在せず、両国関係は良好。」
ブルネイ「活発な要人往来が行われる等両国関係は良好。」
ベトナム「2006年10月(略)両国は「戦略的パートナーシップ」という特別な関係の実現に向けて両国関係を強化するとの強い決意を表明。」
ミャンマー「我が国がこれまでミャンマー政府と構築してきた信頼関係を基に,二国間関係を包括的に強化。」
インドネシア「経済上の相互依存関係を背景に,両国の友好協力関係は近年,一層緊密化。」
東ティモール「これまでの国づくりに対する支援や活発な要人往来を基に友好関係を維持。」
・ネパール「日・ネパール関係は伝統的に良好。」
ブータン「1986年3月28日に外交関係を樹立。以来(略)友好な関係を構築してきた。」
・インド「インド国内の強い親日感情にも支えられながら、友好関係を維持してきた。」
スリランカ「貿易,経済・技術協力を中心に良好な関係が続いている。」
モルディブ「日本はモルディブの独立以来良好な関係にある。」
パキスタン「経済協力関係を軸として国交樹立以来の友好関係を維持。」
バングラデシュ「経済協力関係を中心に友好関係が発展。」

■「努力」
・中  国「「共通の戦略的利益に立脚した互恵関係」(「戦略的互恵関係」)の構築に努力していくことで一致。」

■「その他」
・台  湾「台湾との関係は1972年の日中共同声明にあるとおりであり,非政府間の実務関係として維持されている。」
・北 朝 鮮「外交関係なし。」
カンボジア「日本は1992年3月に駐カンボジア特命全権大使を任命し、在カンボジア大使館を17年ぶりに再開。」
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国・地域 アジア(外務省)
韓国の紹介文から「基本的価値を共有」を削除(読売新聞)
Countries and Regions Japan (Ministry of Foreign Affairs, Republic of Korea)