地域によって値段が違うのって、そんなに不公平なのかしら

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(消費増税8%へ)雑誌、税5%のうちに 下旬発売の216誌、1〜3日前倒し(朝日新聞
 
 
 首都圏から遠い地域だと雑誌の発売が少し遅れる、というのはよくあることですが、消費税がアップする今月に限って、月末発売の雑誌はそのことが発売初日の販売価格を分けてしまうと。よってそのような雑誌でも、次号に限って発売日を前倒して、すべての地域で月内発売にしている、というはなしです。いつもギリギリまで待たされる印刷会社は「なんだやればできるんじゃん」なんて思っていそうですが。
 
「通常の発売日では、同じ雑誌なのに、東京から遠い地域では、高い税込み価格で買わざるをえない、不公平が生じる恐れがあった。」とのことなのですが、それってホントに不公平なのでしょうか。
 
 消費税アップは特殊な例ですが、同じものでも場所によって値段が違う、というのはよくある話です。例えば東京のスーパーでさんまを買うと例えば1匹100円とか150円とかですが、釧路だと同じ値段でより鮮度が高いものが山のように買えるとか、よくあるハナシですよね。
 
 なぜ場所によって値段が違うかというと、一つは運ぶのにお金がかかるから、ですよね。運送屋さんが遠くからえっちらおっちら運んでくれることに対して、我々はお金を払っているわけです。
 
 一方雑誌はさんまと逆の構図です。さんまは釧路沖にいっぱいいるので釧路で獲って東京に運びますが、例えば漫画家も編集者も印刷会社も釧路よりも東京にいっぱいいるので、東京で作った少年ジャンプを釧路に運ぶ流れになっています。
 
 ではなぜ雑誌は同じ値段なのか。もちろんそういうルールだから、ということなのですが、実際は東京で買う少年ジャンプと釧路で買う少年ジャンプは値段は同じでもコストは違います。つまり、さんまと違って釧路への輸送賃も東京の読者が一部負担しているともいえるのです。そのような状況で、地域価格差が出ると「不公平」というのも、なんだかなあと思うわけであります。