近大の志願者数トップはマグロのおかげじゃないんじゃないかな
大学志願者数ランキングで、近大がトップになったらしいです。記事では「近大マグロ」のお店ができたりして有名になったから、という近大広報の分析を紹介しています。
しかしホントにマグロで受験生が増えるのか? と思い、3年間の志願者数推移を見てみました。すると、近大は志願者を2013年に大きく伸ばしていて、2014年はむしろ伸びが鈍化した、ともいえそうですね。
ではなぜ近大は2013年に伸ばしたのか。蛍雪時代(懐かしい!)の「パスナビ」によると、近大(他京産大・龍谷大などの関西私大)はネット出願制度と、それに伴うネット割引制度(3,000円引き)を導入したため、志願者が伸びたと。つまり手間を減らし値下げしたから増えた、という非常にわかりやすい話だったんですね。そして記事中で「大学通信」が指摘するように、この効果が2014年にも続いているのではないでしょうか。
他にも注意を引くのが、日大・法政の健闘。昨年1位2位の明治・早稲田が受験生を減らす中、両大学とも前年比で増加しています。これは両大学が導入した試験方式が影響していそうです。今年から日大は「N方式1期」、法政は「T日程」という、全学部統一入試を導入し、複数同時併願を可能としたとのことですが、これにより受験生の併願が増えたのではないでしょうか。1回の試験でイロイロと併願できるとなったら、したくなりますよね(学部ごとの特色は薄れそうですが、商売的にはいい打ち手ですよね)。
ということで、志願者数ランキングに影響を及ぼすのは養殖マグロのレストランというよりも、どうやら試験制度や受験料なのではないか、というおハナシでした。(しかし近大広報はホントにマグロのおかげだと思っているのかな)
2013年私立大入試志願者動向分析(パスナビ)
2014年の私立大入試はこう変わる!(パスナビ)