事件は会議室じゃなければどこで起きているのか

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「事件は会議室で起きているんじゃない!」ということらしいので、どこで起きているのか、調べてみました。

 グラフは、平成24年(2012年)の、発生場所別刑法犯認知件数です。つまり、悪いことがどこで起こったか、のグラフですね。多いのが、一戸建て住宅、共同住宅、道路上、駐輪場です。事件はここらへんで起きているみたいですね。ざっくり家か、道か、駐輪場。ここが危ないと。

 駐輪場が多いのは、ご想像の通り自転車の盗難が起きがちであるというのがその理由であるようです。刑法犯138万件のうち窃盗犯は104万件と、悪いことの3/4は盗みなのですが、その中でも自転車の盗難は30万件と、盗難の中でもかなりの人気赤丸急上昇アイテムとなっている模様です。1日千台近い自転車が盗まれているわけですから、そりゃお巡りさんも自転車に無灯火で乗っているだけで職質かけたくなるってものですね。

 まあでも、会議室で起こっているんじゃない! なんていうときの事件は、多くの場合は自転車泥棒じゃなくて、殺人などの重大な犯罪ですよね。わかってますわかってます。ということで、凶悪犯(殺人、強盗、放火、強姦)に絞った比率も計算してみました。

 平成24年の凶悪犯6,961件中、発生は一戸建住宅 15%、共同住宅 19%、コンビニエンスストア 10%、道路上 21%、その他 35% という比率です。家と道路はそのままですが、駐輪場の代わりにコンビニが浮上してきました。

 コンビニで多いのは強盗で、全強盗3,658件の中でも、道路上 1,232件に次いでコンビニは 710件という多さです。1日2件、全国どこかのコンビニで強盗が入っていると思うと、結構な量ですよね。こう多いと、セブンイレブンあたりもアメリカのダンキンドーナツをまねて、お巡りさんはドーナツ無料、みたいなことをしはじめてもいいのかもしれません。あ、もしやそのためのドーナツ販売開始?

 ちなみに強盗というとすき家のイメージがありますが(ますよね?)、もろもろ含んだ「その他の飲食店」カテゴリの強盗は87件と、コンビニより一桁小さいのが現状のようです。コンビニのほうが人通りの少ない住宅地などにも立地しているということが影響しているのかもしれません。

 それ以外ですと、殺人の 64%、放火の 64%、強姦の 50%は住宅(一戸建住宅+共同住宅)で発生しています。実は恐ろしい場所なんですね、家。ずっと家にいるニートのことを「自宅警備員」なんて呼んだりするらしいですが、実は一番守るべき場所を守っているんじゃないかなんて気もしてしまいます。