盛大にはずれる「ヒット予測ランキング」を毎年発表し続けるワケ

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 世の中のトレンドを鋭く切り取る月刊誌、「日経トレンディ」が毎年ヒット予測ランキングとヒット商品ランキングを発表しているので、2013年のものについて並べてみました。

 まずはヒット商品ランキング。


2013年ヒット商品ランキング(2013年10月発表)
1. コンビニコーヒー
2. 『パズル&ドラゴンズ』
3. アベノミクス消費
4. 『半沢直樹
5. 伊勢・出雲
6. Nexus 7 & iPad mini
7. 『あまちゃん
8. レイコップ
9. ノンフライヤー
10. グランフロント大阪


 セブンイレブンを、おでんのにおいがする店からコーヒーのにおいがする店に変えた、「コンビニコーヒー」が第1位。「レイコップ」や「ノンフライヤー」はおそらくテレビショッピング発のヒット家電。お参りに行くほかは、2013年はみんなコーヒー飲んでテレビ見たりゲームしたりしていたんですね。

 それに対して1年前に発表されていたヒット予測ランキングがこちら。


2013年ヒット予測ランキング(2012年11月発表)
1. 日本流ロングトレイル
2. 「抗ロコモ」ギア&フード
3. 手のひらタブレット
4. 新・希少糖ドリンク
5. でぶ犬予防サービス
6. ななつ星/サン・プリンセス
7. 七変化ウォーターフレーバー
8. イタリア・アート
9. ノンアル珍味
10. “ブランド香水”ミニ柔軟剤


 3位の手のひらタブレットを除き、ほかはヒット商品ランキングで見る影もありませんね。「ロングトレイル」「抗ロコモ」ってそもそもなんなんでしょ。もちろん未来を高精度で予測することが非常に難しいのは分かるのですが、「楽しい健康」がキーワードと予想しつつ、みんなテレビ見たりゲームしたりしていたとなると、なんだかなあと。

 じゃあそんな予測に意味がないのかというと、実際は正確さよりも、なるべくタイアップ広告を出してくれるような製品・サービスを上位に入れることに意味があるのかもしれませんね(邪推)。ちなみにランキングに絡めて「日経トレンディ」誌に4色2ページの広告を出すと、300万円かかるらしいです。ヒット商品30+ヒット予測20のうち半分から広告が取れたら……、うーむ。

「2013年ヒット商品ベスト30」が発表! 1位は「コンビニコーヒー」(日経トレンディネット)
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20131028/1053200/
2012年は「前向き」「革新」がヒット、2013年は「楽しい健康」がキーワード(日経トレンディネット)
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20121031/1045019/?ST=life&P=6
2013年ヒット商品「ヒットへの秘訣」2014年ヒット予測「ヒットへの挑戦」(日経BP生活情報グループ)
http://adweb.nikkeibp.co.jp/adweb/doc/20131112-001.pdf